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31.道  標
安治川の道標
(九条北小学校校庭)
 時代を記憶する証人 旧市内最古の道標

 当区には江戸時代から伝わる自慢のできる道標が少なくとも二基現存する。
 一基は九条北小学校の校庭に表側を東に向けて建てられている道標である。
表側には筆太の美しい文字で「安治川」と彫り込まれ、側面にはこれも同じ筆跡で『右あまがさき 中山道』(左側)『左あまがさき 中山道』(右側)と刻まれている。寛政四年(1792)三月に再建されたことが裏面に刻まれた銘文で分かる。中之島の道標と共に旧市内現存道標の最古である。しかし、この道標はもともとここにあったものではなく、安治川を隔てた対岸に置かれていたことが古地図を見ると明確になる。
 安治川には当時、何か所にも舟渡し場があったが、この道標は、その主要路に設けられた。道標が建てられた寛政四年は、古川の流れが伝法へ向かう逆川の中央部に土堤が新築(流作新田という)された年であり、安治川舟改番所を強化した年でもあったから、この道標の持つ意味は大きい。
西区役所前にある道標
 もう一基の道標は西区役所前にある方向表示道標である。四方に東西南北を示し、直進と左右への道案内が実に丁寧に刻み込まれている。特に浪花の中心<四つ橋>は南西北の三方向から来た場合、迷わずに行けるように表示されている。現存地に古くから建っていたとは言えないが、あまり離れた地域に建っていたものではない。恐らくこの道標は長堀川北岸の 鰹座橋詰あたりと想像される。建立年代は幕末期と考えられる
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