11.大阪厚生年金会館 |
大阪厚生年金会館は、昭和四十三年四月にオープンした地上七階・地下一階の大規模な公的総合施設である。 大阪城ホールができるまでは公的施設では市内随一のホール収容能力(大ホール2400席・中ホール1110席)を有していたので、大きなイベントは概ねこの会館の大ホールで行われた。舞台設備が申し分ない上、照明・音響効果が優れた施設として客席との調和が抜群なので有名タレントにも人気があり、大阪での公演はここのホールから離れられないという。 |
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大ホールは、市民団体の各種会合にも利用され、文化的活動の拠点としての役割を果たしていて、厚生年金事業の一翼である充実した文化生活を提供する原動力となっている。 この会館は、本来、厚生年金加入者(被保険者)と受給者の福利施設であるが、ホールのみならず会議室、結婚式場、文化教室、それに加えてグルメ部門が充実し、昭和五十一年九月に併設されたホテルとともに市内第一級の文化施設という役割を果たしている。 この地は戦災に遭うまでは商店や裏長屋の密集する商業住宅地域であった。終戦後、西六小学校建設用地として確保されたが、混乱期に不法占拠のバラックが立ち並び、長期にわたり土地活用の用途を模索した区画であったが見事な変身を遂げたのである。 |
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