29.新町北公園の桜 |
当区の公園には必ず桜の樹が何本か植えられている。なかでも、新町北公園の桜樹は江戸時代の新町九軒の桜堤に由来する。 九軒町は江戸時代初頭に幕府が公認した新町郭(くるわ)の中でもひときわ格式の高い町筋であり、近松作品の「夕霧阿波鳴渡」で知られた吉田屋がその中核をなしていた。 |
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しかし、ここに桜樹を植え、花街に花を咲かせて、新町かいわいの情緒をよりいっそう盛り上げ賑わったことが伝えられている。 戦後の新町北公園にその伝統がひしひしと迫ってくるのを感じずにはおれない。 |
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